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月刊誌『都市問題』バックナンバー検索

 

月刊誌『都市問題』
第 93 巻 第 10 号 / 2002年10月号

特 集

特集 : 地域環境政策とコミュニケーション

 

内 容

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 環境問題をめぐる政策的課題とコミュニケーション
著者 舩橋 晴俊
フナバシ ハルトシ
役職 法政大学大学院政策科学専攻教授
特集名 地域環境政策とコミュニケーション

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 地域環境政策形成のために求められるもの―地域環境ガバナンスの視点から
著者 柿澤 宏昭
カキザワ ヒロアキ
役職 北海道大学大学院農学研究科助教授
特集名 地域環境政策とコミュニケーション

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 環境政策とコミュニケーション―環境影響評価制度の検討
著者 樫澤 秀木
カシザワ ヒデキ
役職 佐賀大学経済学部助教授
特集名 地域環境政策とコミュニケーション

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 公共事業をめぐるディスコミュニケーション―長良川河口堰問題を事例として
著者 足立 重和
アダチ シゲカズ
役職 愛知教育大学教育学部助教授
特集名 地域環境政策とコミュニケーション

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 コミュニケーション過程に発生する「状況の定義のズレ」
著者 脇田 健一
ワキタ ケンイチ
役職 岩手県立大学総合政策学部助教授
特集名 地域環境政策とコミュニケーション

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 環境リスクをめぐる多様な主体間のコミュニケーション
著者 村山 武彦
ムラヤマ タケヒコ
役職 早稲田大学理工学部教授
特集名 地域環境政策とコミュニケーション

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 介護保険制度導入から2年を経て―地方からの発信:山口県における取組状況
著者 大窪 正行
オオクボ マサユキ
役職 山口県健康福祉部高齢保健福祉課介護保険室長

2002.10  第 93 巻  第 10 号

論文 環境政策における地域自治会の役割
著者 鳥越 皓之
トリゴエ ヒロユキ
役職 筑波大学社会科学系教授

その他

図書紹介
時事問題
文献情報

特集 : 地域環境政策とコミュニケーション

今日の環境問題は、1960年代の公害のような古典的環境問題と比べて、原因に複数の因子が絡むこと、関係者が多岐にわたること、ときにそれが地球レベルで広がること、科学的知見の不確定性が増大していることなどが特徴として挙げられる。つまり、原因物質やその加害・被害関係等を特定することが難しく、いわゆる環境リスクが高まっているといわれる所以である。
 こうしたなか、環境政策に求められるのは、環境リスクに対応した新しい手法の導入であると言われている。たとえば、環境法の分野では、経済活動や社会生活に介入する直接的法規制のみでは、環境保全・環境破壊防止に限界があるというのが共通理解として広がりつつある。直接的法規制は、科学的知見が確定した上でしか実行できず、原因不明の汚染や被害の防止・拡大を防げないからである。それよりむしろ、関係者のコミュニケーションの場を設定したり、情報の公開を促進したりする間接的法規制の方が、環境問題に対する事前の対応のみならず、進行過程や事後の対応も含む一連のプロセスの中で非常に重要になってきているのである。
 住民参加の重要性が一般的に認知され、住民側からの環境政策への参加欲求が高まり、制度上も住民等の意見を反映させる方向で改正が行われてきている現在、問題となるのは、それらの制度が本当に住民の意思を取り入れられる仕組みになっているのかどうかということであろう。「住民参加」の現場で住民側が、疎外されるという実感を持ち、行政や業者との対立を先鋭化させていくという構図はしばしば見受けられる。被害者や被害の影響が及ぶと予見される地域住民が、当該政治イシューから排除されているという意味では、今日的環境問題においても依然古くからの構造が続いているといえるが、実はこの住民疎外の問題は、構造の問題とともにコミュニケーションに内在する問題が大きい。しかしながら、これについて十分な議論はなされていない。
 したがって本特集号では、地域住民の意思を地域の環境政策に反映させる手段としてのコミュニケーションに内在する問題、つまりコミュニケーションの質の問題に焦点を当てて考察する。
 本特集号の構成は次のようになっている。@政策的課題をめぐるコミュニケーションについて、主体間の関係を類型化し、環境政策の歴史的展開との関連について論点整理する。A今日の環境問題の性格と問題解決の枠組み、その構築の要件について論じる。B環境影響評価法の仕組みと運用を考察し、日本の環境法がリスク社会に対応し得ているか否かを検討する。C行政と住民等との直接対話を会話データとして取り上げ、行政と住民等との間のディスコミュニケーションを明らかにする。D社会的コミュニケーション過程、とくに問題解決をめざして行われる合意形成過程に焦点をあて、そこに発生する“状況の定義のズレ”の問題を検討する。E国内外で議論されているリスクコミュニケーションの考え方を紹介した上で、事例を通じてその内容を検討し、今後の課題を整理する。
 本稿が、地域で環境政策にさまざまな形で取り組んでおられる方々の一助となれば幸いである。