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ごあいさつ
写真:理事長 新藤 宗幸

 当研究所の前身である財団法人東京市政調査会は、東京市長であった後藤新平によって1922年2月24日に創設されました。かねてより行政の科学化のために調査研究機関の設置を提唱してきた後藤新平は、1920年12月に丸の内工業倶楽部でおこなった講演で、財政的にも人事的にも自主独立の市政の研究機関として、ニューヨーク市政調査会に範をとった東京市政調査会設立構想を提示しました。かれに共感した稀代の銀行家・安田善次郎は、後藤に当時としては巨額の350万円の寄付を申し出ました。寄付の実行は、善次郎が凶刃に倒れたため、その遺志を継いだ二代目善次郎によってなされました。これによって東京市政調査会は、活動拠点であり財政基盤でもある「市政会館」を1929年10月に完成させ、調査研究活動を重ねてきました。

 東京市政調査会は創立から90年目にあたる2012年4月1日、公益法人認定法にもとづき公益財団法人に移行するとともに、法人名称を後藤・安田記念東京都市研究所と改めました。この名称変更は、後藤新平・安田善次郎なる二人のファウンディング・ファーザーズの創立の理念を着実に継承しつつ、国内はもとより外国とりわけ東アジアの大学・研究機関との連携を一層強め、地方自治・都市問題の研究機関としての機能強化と情報発信力の向上を期してのものです。

 こうした理念のもとに当研究所は、地方自治のゆくえに大きな問題を投げかけた「平成の市町村合併に関する総合的研究」、「東日本大震災からの復旧・復興に関する研究」に総力をあげて取り組みました。そして2016年度からは、「「消滅」と「一極集中」の政治行政」のテーマの下に小規模自治体と東京大都市圏内の都市の比較研究を行っています。また機関誌『都市問題』は、内外の地方自治・都市問題に関する論考を提供し、付設の市政専門図書館は関係史資料の収集と一般公開を行っています

みなさまからの建設的なご提言、ご批判、ご要望をお待ち申し上げております。

2017年9月1日
理事長  新藤  宗幸
(しんどう むねゆき)